ガチャピンとムックが激白 誕生50年で明かす「本当の仲」

SNSでの盛り上がりを「確認する」ため、パソコンの画面をのぞき込むガチャピン(左)とムック
SNSでの盛り上がりを「確認する」ため、パソコンの画面をのぞき込むガチャピン(左)とムック

かつて45年間にわたりフジテレビ系列局で放送された子供教育番組「ひらけ!ポンキッキ」シリーズで親しまれてきたガチャピンとムックが誕生して、来年4月で50年を迎える。毎週土曜朝に後継番組がBSフジで放送され、近年は交流サイト(SNS)やユーチューブでも支持を集めるなど、人気は健在だ。ヒマラヤ登山に宇宙旅行-。「50周年」の節目を控え冬には、これまで幾多の挑戦を重ねたガチャピンによる初の南極上陸が計画されている。100年に向け、さらなる飛躍が期待される中「インタビュー取材」を敢行、ホンネを探った。

《取材は東京・お台場のフジテレビのスタジオ内で実施。ガチャピン・ムックプロジェクトのプロジェクトリーダーであるフジテレビ事業局ライツ事業戦略部、石橋広大さん(32)に同席してもらった》

50周年プロジェクトを手がけるフジテレビの石橋広大さん(中央)とにこやかに「会話を交わす」ガチャピン(左)とムック
50周年プロジェクトを手がけるフジテレビの石橋広大さん(中央)とにこやかに「会話を交わす」ガチャピン(左)とムック

--昭和48年の「ひらけ!ポンキッキ」放送開始から来年4月で50年。支持してくれたファンに伝えたいことは?

ムック「本当に感謝感謝ですぞ。ガチャピンとわたくしは、これからも全力でいろいろなことにチャレンジしていきますので、ぜひ応援してくださいませ」

--毎週土曜日午前6時半からBSフジで「ガチャムク」が続いているとはいえ、「ポンキッキ」シリーズの地上波番組は10年以上前の平成19年に終了した。その後変化したことは。コンビ最大の危機があったりとか?

ガチャピン「ムックはぼくの大切なお友達なので、危機を感じたことはないかな」

ムック「4年前からガチャピンとユーチューブを始めて、それぞれで新しいチャレンジを始めたことですかね。わたくしはピアノやドラムなど楽器演奏をはじめました」

--ユーチューブを始めた狙いは?

ガチャピン「『これからの時代はユーチューブですぞ!』ってムックが言うから(笑)」

ムック「世界中のおともだちに見てもらえるので、わたくしたちのことを知ってほしくてガチャピンに教えてあげました。今はわたくしたちの日常や、ガチャピンの歌、わたくしたちのダンスといろいろなことにチャレンジして発信しております」

《インターネットの世界へと活動の幅を広げるガチャピンとムック。ただ、それぞれのツイッターフォロワー数には、大きな開きもある》

--ガチャピンのフォロワー数が約130万(スタートは平成21年)なのに対し、ムックは約3万(同平成30年)にとどまる。「ムックが足を引っ張っているのでは」との冗談も聞こえるが、どう捉えているのか

ガチャピン「ぼくはあんまり気にしていないかな。ムックよりも早く始めていたし。でも最近はムックはピアノ演奏に呼ばれたり、一人でCMにも出演したりしていてすごいんだよ」

ムック「ガチャピンは目標です。いろいろ相談できるからとってもうれしいですぞ」

《ガチャピンはこれまでにスキューバダイビングやフィギュアスケート、さらにはヒマラヤ登山や宇宙旅行にも挑戦している。今年は第64次南極地域観測隊に同行するフジテレビ取材班に加わり、12月下旬ごろに南極へ上陸。観測・研究の密着取材をするという》

--ガチャピンの活躍ぶりを羨(うらや)ましく思うことは?

ムック「わたくしもピアノやドラムなど楽器演奏をはじめてみて、いろいろな方々に声をかけていただけるようになりました。CMなんかにも出演できて。ガチャピンにはガチャピンの、わたくしにはわたくしの得意なことがありますので、羨ましいと思うよりも『ガチャピン頑張れー!』って応援しております」

--フジテレビが所属するフジサンケイグループの有志の間では、今後は活躍の場を、ほかのテレビ局やメディア以外の企業などに向けてもっと広げようとするプロジェクトも進む

産経新聞記者の質問に答えるガチャピン(左)とムック。身振りや手振りも交え、丁寧に応じてくれた
産経新聞記者の質問に答えるガチャピン(左)とムック。身振りや手振りも交え、丁寧に応じてくれた

ガチャピン「ぼくたちの活躍の場について考えてくれているなんて、本当にありがとうございます」

ムック「精いっぱい頑張りますぞ。わたくし個人的にはガチャピンには新しいチャレンジシリーズを見てみたいので、ぜひみなさまよろしくお願いします」

《キャラクターへの取材は1時間ほどで終了。最後にガチャピン・ムックプロジェクトを担当する石橋さんに、ガチャピンとムックが誕生から50年を迎えるに当たっての思いと、今後の抱負を聞いた》

石橋さん「55年、60年、100年とさらに大きく活躍できるよう、起爆剤となる1年にしたいです。これまでお世話になった方々、ここ数年会うことができなかったファンの皆さまのもとへ積極的に足を運び、ガチャピンはスポーツ、ムックは音楽、そしてさらに新しいことにもたくさん挑戦していきたいです」(岡嶋大城)

■ガチャピン チャレンジ大好き、スポーツ大好きな恐竜の子。5歳。南の島出身で誕生日は4月2日。最も近い先祖は剣竜類のドラビドサウルスという研究報告がある。よく間違われるのは「イモムシ」。意外とおっちょこちょい。

■ムック 食べることが大好き、心やさしい雪男の子。5歳。北極近くの島出身で誕生日は4月2日。寒い島で生まれたため暑さには弱い。暑くなるとプロペラが回って体を冷やし、気持ちを落ち着かせることができる。空は飛べない。食いしん坊で、ガチャピンを応援する姿は天下一品。

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